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2014年4月

2014/04/27

Qtractor を 使えるように設定する

Linux環境でDTMをやろうとすると、まずJackの壁にぶつかります。
普通に考えると、ソフトをインストールしたら即使えると思うじゃないですか。
しかし、JACKサーバを使うDTMソフトの場合、そのままでは音が出ません。
また、JACKがけっこうクセのあるやつで、設定の仕組みを理解できるまでかなり苦労します。

そんなわけで、過去に1回挫折した Qtractor の設定を再度行ってみることにしました。
ソフトウェアキーボードを使用して、Qtractor の打ち込みができるように設定します。
その後、MIDIキーボードを使用して、Qtractor の打ち込みができるように設定します。
環境は、Ubuntu13.10 です。
MIDIに、USB の YAMAHAの UX16
MIDIキーボードに YAMAHAの CBXーK1XG を使っています。


まずは、
QjackCtl と Qsynth をインストールします。
QjackCtl を起動して設定します。MIDIドライバーにseqを設定します。
Jacksetup

Qsynth を起動して設定します。その時に、サウンドフォントも設定します。
サウンドフォントは、Qsynth インストール時の追加のアドオンで追加できるサウンドフォントを使えばいいと思います。
ハマり所は、MIDI Driver に alsa_seq を使うことです。
ここで jack を選択すると、 ソフトウェアMIDIキーボードの接続は簡単にできるのですが、Qtractorに接続するポートが見つからずに後でハマります。
Qsynth1

Qsynth2

Qsynth3


設定ができても音を鳴らす方法が無いため、
JACK Keyboard をインストールし、JACK Keyboard を押して Qsynth から音が出るか確認します。
Qsynth から system(スピーカー) へは、自動で接続できる(オーディオタブ)ので問題無いのですが、JACK Keyboard の接続がハマりどころです。
JACK Keyboard を起動すると、QjackCtl上では JACK Keyboard は MIDIタブに表示されます。
しかし、Qsynth は MIDIタブに表示されていないので繋げません。
ここが解らずけっこう苦労しました。
正解は、JACK Keyboard を MIDI タブの system に繋ぎ、ALSA タブの Midi Throw を FLUID Synth に繋ぎます。Qsynth は FLUID Synth のGUIだからというのは解るとして、Midi Throw って何なの!?
インストール直後、MIDIタブにsystemが出ていなくて困ったというのもあります。一度再起動すると表示されました。
Jack_keyboard

Jack_keyboard2

Jack_keyboard3
ここまでできれば、JACK Keyboardの鍵盤をクリックすると音が出ます。


Qtractor をインストールします。
JACKの設定ですが、この辺まで来ると、なんとなく仕組みが解ってきます。
オーディオタブは自動でつながるので問題ないと思います。
ALSAタブは、Midi Throw を Qtractor につないで、JACK Keyboard の入力を Qtractor に渡せるようにします。
で、Qtractor から FLUID Synth に繋いで、Qtractor の音が出るようにします。
Jack_qtractor1

Jack_qtractor2

またハマり所なのですが、Qtractor の接続設定は、基本的にトラックが無い状態になると接続が切断されます。
あれ?音が出ない? と思った時はたいがいJACKの設定を見ると接続が切れているので、繋げると聞こえるようになります。って、なんでこんな仕様にしたんだ!?繋ぎっぱなしでいいのにー。

Qtractor の 表示→オプション の MIDIタブで、MIDIメトロノームを有効にして、トランスポート→メトロノーム にチェックを入れ、トランスポート→再生 を押すと、メトロノームの音が聞こえます。
この状態で、トラック→トラックの追加 からMIDIのトラックを追加し、JACKの線が切れてないか見直します。
トラックの左の方にある小さな「R」ボタンを押すと、録音ボタンが押せるようになり、録音ボタンを押して(この時、ファイルの保存先を聞かれます。)から再生ボタンを押すとJACK Keyboard で弾いた内容が録音されます。
Track


ここまでできたら、MIDIキーボードを繋いでみます。
JACK Keyboard を閉じておきます。
UX16をUSBに挿すと、デフォルトで認識します。
JACKのALSAタブに UX16 と出るので、Qtractor と FLUID Synth に繋げば完成です。
Ux16
が、私はここでもハマりました。
上記設定を行っても、音が出ないし録音もできないのです。
なぜだー!?と散々悩んだ挙句、UX16 と MIDIキーボード のMIDI端子のIN、OUTの接続が逆でした。
MIDI素人がよくやる間違いですが、MIDIは IN に対し OUT を繋ぎ、OUT に対し IN をつなぐのでした。

ここまでできれば、PCのスペックの限界まで、JACKのレイテンシを下げます。
この辺は、Ubuntu Japanese Wiki の UbuntuStudioTips/Application/qjackctl が詳しいです。

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2014/04/26

Ubuntuで使えるDTMソフトを探してみた

前回記事でUbuntu で MuseScore を使ってみたのですが、さらに踏み込んでDTM環境を作ってみようと思い立ったのでした。
そんなわけで、いくつかソフトをインストールして試してみました。

Linux MultiMedia Studio (LMMS)
LinuxでDTMをやるときの最大の関門が、Jackのことを知っていないとそもそも音が出せない所です。
しかし、LMMSはインストール直後に既に音が出る状態になっているため、簡単にDTM環境が作れます。
サンプルが沢山入っており、このサンプルがまためちゃめちゃカッコイイので、これを聞くだけでも楽しめます。
MIDIエディタも直感的に使えて使いやすいです。
欠点は、MIDIのインポートがあるのにMIDIのエクスポートが無い所。
これができればイチオシなんだけどなあ。

Lmms


Rosegarden
現状のLinuxのオーディオ/MIDIシーケンサーといえばRosegardenが有名のようですが、
Jackを使用するので、とにかく音を出せるように設定するまでが大変。
エディタ関係もいまいち直感的に使えず、自分的には合わないなあと思いました。
楽譜出力機能もあり、かなり高機能です。

Rosegarden


Qtractor
これもJackを使用するので、音を出せるようにするまでが大変です。
過去にインストールしたことがあり、その時はJackの設定の面倒さに挫折したことがあるのですが、機能的にシンプルなオーディオ/MIDIシーケンサーということで、再挑戦してみました。
と言っても、これでシンプルかい!というぐらい機能豊富で、もっと簡単なMIDIシーケンサーが無いのか!?と思います。
Jackの設定さえクリアすれば割と直感的に使え、使いやすいです。
ただ新しいソフトなのか、ネットでの情報が少ないです。

Qtractor


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2014/04/06

Ubuntu で MuseScore を使う

我が家は私も嫁も音楽好きです。
ただし、邦楽しか聴かない嫁と洋楽しか聴かない私なんでまったく趣味が会いません。

で、うちの子がピアノを習っており、練習用のMIDIデータを楽器屋さんで買ってきたりしているのですが、
たまにMIDIデータが無いものがあり、じゃ、作ればいいじゃないかという話になりました。

そういえば、Ubuntu Studio になんか楽譜ソフト入ってたよなあと調べたところ、MuseScore だということが判りました。
そんなわけで、Ubuntu ソフトウェアセンターからインストールするだけと、むっちゃ簡単です。
追加アドオンに SoundFont があるので入れておくと音が良くなります。
ちなみに、SoundFont は MuseScore の 表示→シンセサイザー で選択することができます。

楽譜の保存で MusicXML で保存できるのはもちろんなんですが、PDFに変換できるなど、実際に楽譜を印刷して使う用途にも適しています。
また、MIDI で出力できるのはもちろんなのですが、MIDI を開くことも可能で、この場合は自動的に楽譜に変換してくれます。

子供のピアノ練習用に使うには機能多すぎなんですが、いいソフトを見つけました。
時間が腐るほどあれば、曲作ったりしてみたいのだけどなあ。

http://musescore.com/sheetmusic/ に行けばいろいろな楽譜があるので、見ているだけでも楽しいです。

Screenshot
この Hey Jude の楽譜はかなりいい出来でした。
Beatles好きな人が入力したんだろうなあ。

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