Qtractor を 使えるように設定する
Linux環境でDTMをやろうとすると、まずJackの壁にぶつかります。
普通に考えると、ソフトをインストールしたら即使えると思うじゃないですか。
しかし、JACKサーバを使うDTMソフトの場合、そのままでは音が出ません。
また、JACKがけっこうクセのあるやつで、設定の仕組みを理解できるまでかなり苦労します。
そんなわけで、過去に1回挫折した Qtractor の設定を再度行ってみることにしました。
ソフトウェアキーボードを使用して、Qtractor の打ち込みができるように設定します。
その後、MIDIキーボードを使用して、Qtractor の打ち込みができるように設定します。
環境は、Ubuntu13.10 です。
MIDIに、USB の YAMAHAの UX16
MIDIキーボードに YAMAHAの CBXーK1XG を使っています。
まずは、
QjackCtl と Qsynth をインストールします。
QjackCtl を起動して設定します。MIDIドライバーにseqを設定します。
Qsynth を起動して設定します。その時に、サウンドフォントも設定します。
サウンドフォントは、Qsynth インストール時の追加のアドオンで追加できるサウンドフォントを使えばいいと思います。
ハマり所は、MIDI Driver に alsa_seq を使うことです。
ここで jack を選択すると、 ソフトウェアMIDIキーボードの接続は簡単にできるのですが、Qtractorに接続するポートが見つからずに後でハマります。
設定ができても音を鳴らす方法が無いため、
JACK Keyboard をインストールし、JACK Keyboard を押して Qsynth から音が出るか確認します。
Qsynth から system(スピーカー) へは、自動で接続できる(オーディオタブ)ので問題無いのですが、JACK Keyboard の接続がハマりどころです。
JACK Keyboard を起動すると、QjackCtl上では JACK Keyboard は MIDIタブに表示されます。
しかし、Qsynth は MIDIタブに表示されていないので繋げません。
ここが解らずけっこう苦労しました。
正解は、JACK Keyboard を MIDI タブの system に繋ぎ、ALSA タブの Midi Throw を FLUID Synth に繋ぎます。Qsynth は FLUID Synth のGUIだからというのは解るとして、Midi Throw って何なの!?
インストール直後、MIDIタブにsystemが出ていなくて困ったというのもあります。一度再起動すると表示されました。
ここまでできれば、JACK Keyboardの鍵盤をクリックすると音が出ます。
Qtractor をインストールします。
JACKの設定ですが、この辺まで来ると、なんとなく仕組みが解ってきます。
オーディオタブは自動でつながるので問題ないと思います。
ALSAタブは、Midi Throw を Qtractor につないで、JACK Keyboard の入力を Qtractor に渡せるようにします。
で、Qtractor から FLUID Synth に繋いで、Qtractor の音が出るようにします。
またハマり所なのですが、Qtractor の接続設定は、基本的にトラックが無い状態になると接続が切断されます。
あれ?音が出ない? と思った時はたいがいJACKの設定を見ると接続が切れているので、繋げると聞こえるようになります。って、なんでこんな仕様にしたんだ!?繋ぎっぱなしでいいのにー。
Qtractor の 表示→オプション の MIDIタブで、MIDIメトロノームを有効にして、トランスポート→メトロノーム にチェックを入れ、トランスポート→再生 を押すと、メトロノームの音が聞こえます。
この状態で、トラック→トラックの追加 からMIDIのトラックを追加し、JACKの線が切れてないか見直します。
トラックの左の方にある小さな「R」ボタンを押すと、録音ボタンが押せるようになり、録音ボタンを押して(この時、ファイルの保存先を聞かれます。)から再生ボタンを押すとJACK Keyboard で弾いた内容が録音されます。
ここまでできたら、MIDIキーボードを繋いでみます。
JACK Keyboard を閉じておきます。
UX16をUSBに挿すと、デフォルトで認識します。
JACKのALSAタブに UX16 と出るので、Qtractor と FLUID Synth に繋げば完成です。
が、私はここでもハマりました。
上記設定を行っても、音が出ないし録音もできないのです。
なぜだー!?と散々悩んだ挙句、UX16 と MIDIキーボード のMIDI端子のIN、OUTの接続が逆でした。
MIDI素人がよくやる間違いですが、MIDIは IN に対し OUT を繋ぎ、OUT に対し IN をつなぐのでした。
ここまでできれば、PCのスペックの限界まで、JACKのレイテンシを下げます。
この辺は、Ubuntu Japanese Wiki の UbuntuStudioTips/Application/qjackctl が詳しいです。
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